レーザー脱毛の出力とジュールの関係。口径大きいほど効果高い理由とは。

 

レーザー脱毛の出力とジュールは別。出力値同じでも口径大きいほど効果でやすいのはなんで?

 

 

六條です。

 

最近はweb情報が豊富なので、レーザー脱毛と出力に関して詳しい人が増えてきました。
ただどうしても部分部分だけの知識・情報になりがちで、それは仕方がないことなのだけど、おかげでモヤモヤしている人もいるんじゃないかなって思います。

 

このページを分かっているようで分かっていないポイント、言葉の意味がいま一つつかめないでモヤモヤしちゃうポイントの解消に役立てて貰えたら嬉しいです!

 

このページの主な内容

六條かげり
・そもそも出力ってどういうもの?
・ジュールってなに?
・口径の大小で効果変わる理由は?

 

話を分かりやすくするために、細かい部分の正確性は犠牲にして、ザックリした解説にしています♪

 

(レーザー専門のひと、怒らないでね!)

 

なので、このページの内容だけでひとに話すとちょっと語弊が生じたり、思いもよらない誤りを伝えることもあると思います。
あくまで「理解の手助け用」「自分で納得する用」のにみて貰えればと思います!

 

六條かげり
とりあえずイメージを持つのには役立つと思います♪

 

※「内容が分かりにくい」「ここもうちょっと教えて」って質問はtwitterの質問箱で受付けています♪
https://twitter.com/datumoushon

 

まずはそもそもの前提。

 

「レーザー光とは何か」のザックリ解説から♪

 

レーザー光とは?レーザー光は「散りにくい光」。

レーザー光とは、「散りにくい光」って考えたら大体合っています。

 

六條かげり
ちょっとザックリ過ぎるけど、今回必要なのはこの特徴。
レーザーの厳密な話はまた別の機会に♪

 

レーザーが何か?って考えるには、レーザー以外と比較すると分かりやすいと思う。

 

たとえば懐中電灯。
光が出ているとこの直径はせいぜい10pとかそんな感じだよね。

 

だけど夜間、壁とかに光を当ててみると、かなり広く光が届くのはみんな経験上知っていると思います。

 

レーザー脱毛の出力とジュールは別。出力値同じでも口径大きいほど効果でやすいのはなんで?
懐中電灯の光は広がりやすい

 

もちろん全面同じ明るさのまま広がるなんてことはないよね。
光が広がったら、その分は光の強さは全体的に弱くなります。

 

壁に向かって懐中電灯の光を当てる

 

近くで当てると
・小さい範囲が明るくなる
・明るさは強い

 

遠くで当てると
・広い範囲で明るくなる
・明るさは低い(比較的暗い)

 

これは経験上みんな知っていると思います。
懐中電灯の光は広がりやすい、言い方を変えると散りやすいというのが分かると思います。

 

レーザー光は「散りにくい光」

レーザー光は「散りにくい光」。

 

たとえば発表や会議のときに使うレーザーポインタ。
どうして会議にレーザーが使われるのかというと、光が散りにくいから。

 

レーザー脱毛の出力とジュールは別。出力値同じでも口径大きいほど効果でやすいのはなんで?
レーザーポインタは距離が離れていても光が広がらない(散らない)

 

レーザーポインタが懐中電灯みたいに光が広がっちゃったら、どこを指しているのか分からず全く役に立たないよね。

 

光が散りにくいのがレーザーの特色。
レーザー脱毛でもこの性質が利用されています。

レーザー出力ってナンダ?ジュールとは?

六條かげり

 

レーザー出力?ジュール?エネルギー?
何が何を指しているのかよく分かんない、、


 

 

ジュールとか出力とか、なんとなく言われていることが多いので、
それぞれの意味を分けてお話するね♪


 

まずは言葉の意味から。
実のところ、このあたりの言葉遣いがみんな結構テキトー。
これはわたしも同様なのだけど、今回はそれぞれ意味を使い分けします。

 

以下にサクッと意味を並べてみます♪
順番に解説を加えていくから、ここでは「?」って思ってもそのまま読み進めてね!

 

言葉の意味

 

・レーザー
自然界にはない、ちょっと特殊な光
光線が散らずに幅を変えずに遠くまで届く

 

・出力
レーザーの強さだと思っていい

 

・ジュール
エネルギーの単位

 

・エネルギー
熱、加熱できるもの、加熱できる量、ものを明るくできる量

 

六條かげり
とりあえず「ふ〜ん」でOK!
ただし、この言葉の定義(意味)は繰り返し使います。
この言葉がでて「なんだっけー?」って思ったらここを見返してね!

 

「出力=ジュール」(△)

 

って言い方も見かけるけど、これはあくまで便宜上の呼び方。

 

ジュールとは「エネルギーの単位」のこと。
「J」と書いて「ジュール」と読みます。

 

たとえば「10ジュール」とか、そういう言い方が一般的ね。

 

ただし、この「10ジュール」という言い方、レーザー脱毛の出力としては正しい言い方ではありません。

 

レーザー脱毛の出力の単位は[J/cm2]と書きます。

 

レーザー出力とは、面積あたりのレーザーの強さ

レーザー出力の単位

 

レーザーの出力を「レーザーの強さだと思っていい」としたけど、要は「面積あたりの強さ」ね。
プロは「フルエンス」とよんでいるみたい。

 

読み方は「ジュール パー 平方センチメートル」とか色々。
読みが長いのと、読み方が統一されていないのとで、たぶん専門の人も面倒になってジュールジュール言うようになったんじゃないかなー?

 

レーザー出力は「面積あたりのレーザーの強さ(出せる熱)」なので、脱毛レーザーの照射ヘッドのサイズがどれだけ大きくても、小さくても、出力値が同じならば「肌に当たっているレーザーの強さ」も変わりません。

 

肌に当たるレーザーの強さは変わらない。
だけど実は、同じ出力値でもレーザー口径(面積)によって脱毛効果が変わります。

 

一見矛盾が起きちゃうように感じるので、ここから口径が違うとどうして効果等が変わってくるかの説明をしますね。

レーザー口径が違ってどうして適切な出力値が変わるの?

 

レーザーの照射面内はどこでも同じ強さなんでしょ?
だったらどうして口径の大きい小さいで効果とかリスクが変わるの?


 

 

うん、出力値が同じであれば、肌に当たっているレーザーの強さ自体は変わらない。
だけど、口径が違うと皮膚内への影響は変わるよ♪


 

レーザー脱毛の出力は面積あたり。
なので出力値さえ同じであれば、レーザーヘッドの口径(面積)がどれだけ大きくても小さくても、肌の部分部分に当たっているレーザーの強さは変わりません。

 

ただし実際に、同じ出力値でもレーザー口径が大きいと、それだけ効果が高くなりやすいです。(リスクも上がる)

 

ちょっと直感に合わないけど、こういう場合、たとえばレーザー口径が超小さいものを考えてみたら分かりやすいです。

 

 

 

たとえば注射針くらいの細いレーザーを肌に当てたとしたら、、、
なんか効果無さそうじゃない?


 

 

あー、うん。
それは直観どおりのイメージだよね。


 

 

ちょっと図解してみますね♪

レーザー光も皮膚内では散っていく。皮膚内でのレーザーの届き方。

レーザー光は散りにくい性質があるけど、でも脱毛時に皮膚内へ入った場合はやっぱり散ります。

 

レーザー脱毛の出力とジュールは別。出力値同じでも口径大きいほど効果でやすいのはなんで?
こんな風にはならない

 

 

正しくは次のような感じ。

 

レーザー脱毛の出力とジュールは別。出力値同じでも口径大きいほど効果でやすいのはなんで?

 

こういうイメージなので、レーザー口径が極端に小さい場合、たとえば針1本程度の太さくらいのレーザーだったら、、、たぶん脱毛効果無いよね?

 

 

レーザー脱毛の出力とジュールは別。出力値同じでも口径大きいほど効果でやすいのはなんで?
口径が細すぎると脱毛効果もなさそう、、

 

 

細いレーザーはすぐに四散する

レーザー脱毛の出力とジュールは別。出力値同じでも口径大きいほど効果でやすいのはなんで?
赤矢印は、レーザー光が散っている様子を表している、、

 

皮膚内に入ったレーザーは外側からどんどん四散していきます。

 

ただ、レーザーが細いほど(口径が小さいほど)、より早く、より大部分が四散して、レーザー脱毛が可能になるだけのエネルギー(熱)を毛根に届けることが出来なくなってしまいます。

 

 

そっかー!
「レーザーが細いほど効果でにくい」ってことは、「レーザーが太い方が効果でやすい」ってことね!


 

 

そそそっ♪
逆に考えたら分かりやすいでしょ?


 

 

細いレーザーがすぐに消え去って脱毛効果も無いということは、逆に考えて太い(口径大きい)レーザーであるほど効果出やすいというのは素直に受け入れやすいと思います♪

 

 

もちろん、口径が大きいレーザーだって、散って無駄になる分はあります。

 

 

レーザー脱毛の出力とジュールは別。出力値同じでも口径大きいほど効果でやすいのはなんで?

 

レーザー光の口径が大きくても、外側になるほど光が散っていきやすくなるのに変わりはありません。
だけど、面積が広ければ広いほど、中心近くの光は残りやすい。

 

 

大袈裟にしたらこんな感じ

レーザー脱毛の出力とジュールは別。出力値同じでも口径大きいほど効果でやすいのはなんで?
外周付近は光が散りやすいけど中心付近は散らずに済む

 

 

レーザーを肌に当てると、その一部は散って無駄に消費されてしまいます。
散った分は脱毛効果に寄与しません。

 

だけど口径が大きければ大きいほど、「無駄になる割合」が減って脱毛効果が出やすいってわけ。

 

※もちろん限界はある
「同じ出力値の場合、口径が大きいほど効果出やすい」って話をしたけど、もちろん限界はあります。
口径を大きくすればするほど、どこまでも効果が高まるわけではありません。
口径をどれだけ大きくしても、無駄の割合が減るだけ。
繰り返し言うけど、出力値が同じであれば、面積あたりで当たっているレーザーの強さ自体は変わらないのです。

 

あくまで、中心近くは「レーザー光が散りにくい」というだけ。
全く散らない、効率100%だとしても、元のレーザーの強さは決まっているわけなので、100%を超えて効果が高まるとかはないよね。

 

口径小さくても心配ない。各クリニックは口径に合わせて出力を調整している。

たとえばジェントルレーズのシリーズは年々大口径化が進んでいます。
口径が大きいと、それだけ低い出力で脱毛効果が得やすい感じ。

 

ただし、旧式の「口径が小さいものは効果が出にくい」というわけではありません。

 

口径小さいものは機械の出力設定の上限が高めになっています。
それでどの口径でも辻褄は合うようになっているので、口径が小さいからといって大きな心配は必要ありません。

 

大事なのは実際に自分が受ける脱毛クリニックが出力を上げてくれる方針なのか、機械の上限より低いレベルまでしか上げてくれない方針なのか確認すること。

 

医療脱毛であれば、どこで受けても大体の人がそれなりにいい結果が得られます。

 

だけど、脱毛効果は個人差が大きいので、どうしても毛が抜けない人も。
その時にレーザー出力を上げてくれるのか、くれないのか。

 

それは口径の大きい小さいより断然大事な要素です。
(抜けなくて出力も上げてくれないと、もうそこで脱毛する意味がないよね。)

 

※(余談)以前は口径と出力調整がいい加減だった時期も
六條かげり

 

数年前もジェントルレーズの大口径化が進んだ頃がありました。
そして、大口径になって初めてのレーザー照射に行った時、それまでになく超絶痛かったんです。
明らかに、もう体の調子によるとか、精神状態によるとか、そういうレベルをはるかに超えて超痛かったし、肌も赤くなりました。
たぶんだけど今ふり返ると、きっと口径大きくなったけど出力が今まで通りだったのだと思う。
ほんと超痛かったし。笑
クリニックの現場でもうまく把握していなかったのでしょうね。
わたしも当時は口径と効果(肌ダメージ)について全く無頓着だったので、その時は原因も分かりませんでした。

終わりに、、

このページはとてもザツーな話し方をしています。
本来ならば、光の重ね合わせとかそういった理屈を言わなくてはいけないのだけど、どうしても厳密性を求めると分かりにくくなるのでイメージ優先で仕上げました。
レーザー専門のひと怒らないでね♪

 

いずれもうちょっと厳密な話もしたいのだけど、需要の関係でかなり先になりそう。。

 

専門的な知識が必要なひと、このページの内容そのままひとに話すと、たぶん誤解が生じやすいです。
ここからもうちょっと専門的な知識を調べたり、詳しいひとに聞いたりして「自分の知識」にして貰えれば思います♪